スピリチュアルの仕事は
たくさんの不思議に出会います。
ある日、一人の女性がやってきて、
「結婚をあきらめきれなくて、今も
お見合いをしているのよ。」と言いました。
未婚の彼女は、知的で穏やかな雰囲気。
今年で60歳になるという。
「最近も、テニスが趣味の結構いい感じの
男性を紹介されて、お付き合いも順調に
行きそうだったんだけど---」
「いざとなると迷いが出て
結局、いつも断ってしまうの。」
そう言うと、彼女は顔をゆがめました。
我が事なのに なぜだか分からない。
けれど 繰り返し起きる衝動。
その 元となる原因が、その人の
“過去世”に存在することがあります。
細胞レベルに記憶された はるかな時代の
記憶を第三の目(=透視能力)で
読み取ることができた雄山(私の師、他界)
しばらくその人に手をかざすと
静かに語り出しました。
【 前世---日本の戦国時代です。
あなたは 殿様につかえる武将でした。
そして---ある時、いくさが起きました。
あなたには妻と、まだ幼い子供がおり
たいへんに愛していました。 しかし、
武士は戦争が起きれば
戦地におもむかなければなりません。
妻と子と、水さかずきをかわして別れ
旅立ちました。
しかし、戦場であなたは無念の死を
とげます。 死んでゆきながら、
あなたは心の底から悔やみました。
妻を愛し続けることが出来なかった---。
可愛い子供の成長を
見届けてやることも出来なかった---。
あなたは断腸の思いで
亡くなってゆきました---】
語られる過去世の、その一部始終を聞くと
彼女は大きく息を吐きました。
そして「あゝ 分かりました」と言いました。
「なぜ 自分が結婚をしたいと強く思うのに
この歳になるまで決心がつかなかったの. か。
そして今 同居している弟家族が
大事で大事でならないのか。
なぜ 弟の子供を わが子のように
可愛く思えるのか。
---その全てに納得が行きました。」
「私はもう---結婚を考えることはやめます。
これからは 新たな何かに
心を向けて生きて行きます。」
そう言って彼女は帰って行かれました。
証明は出来ない。けれど、
過去世の衝撃体験が
今の人生に大きく関わることがあります。
知った本人が、高い確率で納得し
心を整理して前を向いて行かれるのを
私はたびたび、見送りました。
この広大な宇宙のことで人間が
科学で解明できたことは 、数値化は難しい
けれど、あえて言うなら、いまだ全体の
4〜5%に過ぎないのだそうです。